パチンコ

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パチンコ

パチンコとは、日本で誕生した娯楽あるいはゲームの一種。そのパチンコをする店を「パチンコ店」または「パチンコ屋」と呼ぶ。パチンコ店は繁華街を中心に全国各地にくまなく存在し、庶民の身近な娯楽およびギャンブル施設として機能している。朝鮮玉入れともいう

目次

概要

パチンコ

パチンコ台、あるいはパチンコ機、遊技台(法律上の名称は「遊技機」)は内部多数の真鍮製の『釘』や鉄板製の小さい『風車』を数個打ち付けた板を概ね垂直に近い状態(ネカセ)で設置し、釘の頭からわずかな間隙をのこして板ガラスで覆ったものである。因みに、現在は1台あたり平均26万円、高いもので30万円程度である。    

パチンコ球と呼ばれる直径約11ミリ、重量約5グラムの鋼球を玉貸機(サンド)などで借り、パチンコ台に挿入し、内蔵される発射機から球を発射する。弾かれた球は羽根や回転体、「チューリップ」のような機械仕掛けの「役物」に当たりながら複雑な軌跡で下に落ち、入賞口(当たり穴)に球を入れることにより規定数の入賞球を獲得することができる。役物は機械仕掛け・電気仕掛けにとどまらず、近年ではデジタル部品を駆使したデジパチと呼ばれるハイテク度の強い機種が主流である。

球の借り賃は全国一律1個4円以下と決められており、最低の貸し出し単位は25個(100円)である。ただし警察では2000年12月に「消費税分は1個4円以内という制限に含まれない」との見解を示しているため、今後100円で25玉に満たない貸し出しを行う店が現れる可能性がある。1997年の消費税率改訂時には、消費税を売上に転嫁出来なかったため、ホール負担となって売上以外に転嫁する形になった。近年は、主にパチンコ台の稼働率アップを目的に、球の借り賃を1個1~2円程度に下げ、少ない投資で遊戯を楽しめることを売り文句にする店も増加する傾向にある。

 また、パチンコ台のほかにパチンコ店には回転するリールをストップボタンで停止させるスロットマシンタイプのパチスロも併設されていることが多い。

パチンコ店の営業は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(略称「風営法」)第二条第一項第七号でマージャン店と共に「設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業(7号営業)」と規定されており、入賞球は繰り返しゲームに使用できるだけではなく、後述する様々な景品との交換が認められている。 

レジャー白書2005に依れば、パチスロを含めた参加人口は1,790万人に及び、市場規模は29兆50億円と約30兆円近くになる。パチンコチェーンストア協会によると、就業人口は約44万人であり、就業人口に対して売り上げが大きいとされる。現在は娯楽の多様化、高くなったギャンブル性と依存性が指摘されるようになり、ピークの参加人口からは年々減少傾向にある。

景品交換

パチンコ

タバコ・菓子などの「(一般)景品」と換金可能な「特殊景品」の2種類があり、約95%のパチンコ客は特殊景品と交換する目的でパチンコを行う。入賞により獲得した玉を景品と交換する場合、一般景品は借りた時と同じ1個4円の等価交換により交換できるが、特殊景品と交換する場合は店によって交換率が異なる。等価交換の店もあれば1個3円~2円など様々である。

一般景品

タバコ菓子や、店によって電気製品、ネクタイハンカチ・靴下などの洋装小物、化粧品アクセサリーCDDVD食料品など様々で、大型のパチンコ店内の景品交換コーナーはさながら小型のスーパーマーケットのような感じである。 かつては景品に、どうしても事務所が売り込みたい演歌歌手やミュージシャンのCDやLPが置かれる事もあった。1990年代までのオリコンチャートでみられる枚数は、パチンコ店の買い上げ枚数も上乗せされてカウントされる場合もあった。現在のJPOPと演歌業界はそれほどのスターを出せなくなったことに加え、ネット普及で新たな聴取層が生まれる楽曲も無視できなくなったために、このような上乗せはやっていない。

特殊景品(換金)

特殊景品(主にライターの石やコイン入りのカードなど)と交換した後、店外(一部では店内に設置される例もある)の各都道府県の公安委員会に古物商の許可を受けた景品交換所で現金と替えることができ、パチンコはギャンブル的な要素を持っている。しかしパチンコは風適法第二十三条一、二で、「現金又は有価証券を賞品として提供すること」、「客に提供した賞品を買い取ること」が禁じられている為、パチンコ店が景品交換所を経営することはできない。その為、パチンコ業界はパチンコがギャンブルでは無いという建前で三店方式と呼ばれる方法を採っている。

  • ホールは客の出玉を特殊景品と交換する。
  • 客は特殊景品を景品交換所(替場)に持っていき、古物商である景品交換所は特殊景品を現金で買い取る。
  • 景品問屋が景品交換所から特殊景品を買い取り、ホールに卸す。

つまり、法律的な位置づけでは「古物の売買」になり換金にはあたらないとされ、ホール、景品交換所、景品問屋の三店がまったく違う経営主体という建前のもと、パチンコ業界は違法性を逃れている。しかし、神奈川県川崎市高津区のパチンコの景品交換所では「持ち込まれた景品に偽物が混じっていた」として、偽造景品による詐欺事件が発覚したが、この被害届が景品交換所ではなく、ホールから届出されていた。景品交換所とホールの関係が証明されたにも関わらず神奈川県警は取締りを行っていないことや、パチンコ店チェーンがジャスダック証券取引所に株式上場を求めたところ、「出玉の景品を換金する業界慣行の合法性があいまいなため、投資家保護を果たせない。」として上場を認めないなど、様々な疑義が提示されてはいるものの、警察および検察が、未だ、パチンコを賭博罪として起訴した例が無く、裁判所によって、パチンコ、及び三店方式が刑法の賭博罪に当たるかどうかについての判断は示されていない。

遊技機

パチンコ

ひと昔前のパチンコ台は、玉を弾くスプリングを戻す強さの加減をレバーを使って手で行いながら一発一発打っていた。現在のパチンコ台は玉の自動射出機構を備えており、ハンドルに手を添えるだけで玉を打つことができる。手を添えている間は永続的に玉が射出されるため、射出を一時的に停止させるストッパー(ハンドル付近の押しボタン、大概の台は親指で押せる位置にある)も搭載されている。

パチンコでは最低限の技術介入が求められるため、ハンドルには固定遊技を防止する観点からセンサーが搭載されており、必ず素手で金属部に触れないと玉が射出されないようになっている(手袋をはめてハンドルを握っても玉は射出されない)。ハンドル自体が金属製のもの、ハンドル周囲の輪の部分のみ金属部のものなど、仕様は台により様々である。

CR機の導入以降、1回の大当たり(特賞)の入賞球を増やしたり、確率変動(確変)の導入により、大当たりの確率を高めたりして、代わりに特賞以外の入賞球を減らすなど、射幸心を煽る傾向にある。本来の風適法では客に射幸心をそそるおそれのある遊技機を禁止しているのにも関わらず、脱税対策を建前としたCR機の普及の為に、射幸心を煽る傾向にある遊技機を認可したことが原因であると言われる。

近年のパチンコ台ではかつてのアニメーション・特撮ドラマなど子供向けキャラクターを題材にしたもの、あるいは著名芸能人が監修・キャラクターを務めるものも開発されている。

インターネット上では近年のパチンコ台をゲームにしたパチンコゲームと呼ばれるものも人気を集めている。

遊技機は国家公安委員会の指定試験機関である保安電子通信技術協会によって規定上の条件を満たしているか試験が行われ、その後各都道府県の公安委員会の検定を受け、その後ホールに設置され、ホール所轄の警察が試験を行う。全ての試験を合格することで初めて客が遊技することが可能となる。

また、検定の有効期間は3年間有効とされ、有効期間を過ぎた遊技機は使用することができない。

問題点

パチンコは特殊景品による換金行為、及び中毒性などからさまざまな問題となっている。以下に例をあげる。

パチンコ依存症

低投資で大金を獲得できる場合も時にはあるため、客はパチンコに対し過度にのめり込む傾向がある。また、パチンコの大当たり時には人の脳では大量のβ-エンドルフィンドーパミンなどの神経伝達物質(脳内麻薬とも呼ばれる)が分泌されており、これによって脳が一種の薬物依存に近い状態に陥り、パチンコに依存する恐れがある。この中毒性の危険についてはWHOも認定している。

このパチンコ依存症により若年世代でも依存症により勉学意欲や勤労意欲を喪失し、ニート化する例や、借金してまでパチンコにのめり込み、多重債務に陥る例や、自殺にまで陥る例があり、消費者金融の在り様と併せて社会問題視(クレサラ問題)されたことから、2005年頃から東京都遊技業協同組合などの業界団体でもパチンコ依存症に対する注意の呼び掛けや問題解消のためのカウンセリングの紹介といった事業が始められている。。2006年からは日本全体の業界団体である全日本遊技事業協同組合連合会でも同様の取り組みを開始しており、パチンコ依存症は治療を要する病気であると共に、業界団体としても救済を必要とする問題と位置付けて5年間分の運営費1億円を負担、同依存症に対する研究を進めるほか、専門相談員の育成にも乗り出している。 また民間では回復施設ワンデーポートと女性用のヌジュミが活動を始めている。パチンコ業界主導の依存症対策には疑問を投げかけている。回復者本人で精神保健福祉士(国家資格)が運営する相談カウンセリングセンター横浜メンタルヘルスサポートセンターも活動し効果を挙げている。

児童の車内放置

パチンコに熱中した保護者がパチンコ店の駐車場に止めた自動車内に子供を放置して、子供が熱中症や脱水症状などで死亡する事件(→ネグレクト)が発生し、社会問題になっている。そのため全日本遊技事業協同組合連合会は子どもの車内放置は児童虐待の防止等に関する法律児童虐待にあたるとして車内放置根絶を目指し注意を喚起するキャンペーンを行っている。対策として、加盟店内の一角に壁で仕切られた遊び場を設けて子供を預かったり、あるいは駐車場を店員が巡回して注意を呼び掛けたりしている。同会の報告によると、巡回などで見つかった車内放置のケースは2006年度で37件、56人になり増加傾向にある。

警察との癒着

遊技機は警察の外郭団体である保安電子通信技術協会で試験を受け、各都道府県の公安委員会に検定を受け、パチンコ店は所轄の警察署によって営業認可、遊技機の検査を受け、風適法に違反した場合は同じ警察によって取り締まられることから、パチンコ業界は全て警察機関の管理下に置かれていると言える。その為、パチンコは特殊景品と三店方式によって賭博罪の適用を逃れ、黙認する見返りとして警察官僚の有力な天下り先となっている。例えば遊技機の型式試験を行う保安電子通信技術協会の前会長は前警察庁長官であった山本鎮彦であり、職員の1/3を警察出身者が占めることや、パチンコメーカーアルゼでは前警視総監である前田健治を常勤顧問として迎え入れるなど、パチンコ業界には警察関係者が多いと言われる。また平沢勝栄はCR機が導入された当時の警察庁保安課長である。

不正

CR機導入以降は減少してはいるものの、依然として脱税が多く、業界全体として、国税庁の2004年度の調査では不正発見割合でみると50.3%と過半数が脱税の疑いがあり、「不正発見割合の高い業種」、「不正申告1件当たりの不正脱漏所得金額の大きな業種」では4206万2000円と、ともにパチンコがワースト2位にランクされている。不正においては裏ロム、遠隔操作釘調整ゴト行為体感器打ち子サクラ、ジェットカウンターの間引きと、店側、客側問わず不正が行われる問題を抱えており、公平な遊技として成立しない恐れがある。

周囲に与える影響

パチンコ
  • パチンコ店はネオンサインLEDを使った広告スクリーンなどにより派手に外装してあることが多く、景観の悪化を嘆く声がある。近年では外装に予算をかけずマスコミ媒体に予算を使った広告戦略を行う店も増えている。また、店舗内の音楽が周囲にもれて騒音となっているところも少なくない。
  • 大量の現金を扱うことから、景品交換所では窃盗強盗事件がしばしば発生している。
  • パチンコ店のCMが教育上好ましくないという声がある。なお、全国放送されているのは主に台メーカーのそれで、店のCMはほとんどが地方局での放送である。これに対し北海道新潟県島根県では射幸心をあおる傾向にあることや、多重債務を招く恐れがあるとして、テレビCMの自主規制を行うこと決めている。
  • 廃棄処分になったパチンコ台・スロット台の殆どは香港中国などに輸出され、不正なブローカーの手に渡ると、有害物質の鉛が適正に処理されず、中国国内で健康被害を引き起こし問題となっている。
  • 18歳未満の者の立ち入り規制が厳しく取り締まられていない。しかしその一方で、上に挙げた「車内放置」の問題もあり、特に核家族では家庭に幼児を置いておけないなどの問題も絡んで、店舗でも徹底しにくい傾向も見られる。託児設備のあるパチンコ店も一部にはあるが、全国的にみても地方郊外店以外では導入に積極的ではない面もある。これについては、2006年5月から施行された改正風営法により、明らかに18歳未満と分かる者を入場させたホールに対して罰則規定が盛り込まれた。これにより立ち入り規制の徹底がされた店もあるが、以前と比べても立ち入り規制が取り締まられていない店も少なくない。
  • かつては分煙が徹底されておらず、店舗によっては店内に煙が充満している店も多々見られ、煙に巻かれて気分を悪くする者もいたが、2000年ごろより社会的に分煙志向が強まったことや、2002年健康増進法施行による分煙の義務化といった後押しもあり、空調設備の完備、女性客の増大を見込んでの「清潔で過ごしやすい店内」を実現する上での分煙化なども行われており、紫煙渦巻くような店舗は改善される傾向にある。。

死んだハト、血まみれのティッシュ……習志野パチンコ店建設強行問題で、反対住民に相次ぐ嫌がらせ被害

反対運動が起こっていた千葉県習志野市のパチンコ店建設で、一部の反対住民が嫌がらせ被害を受けていた。

「おまえの施設が出て行ったらええねん/20人ぐらいのガキのために/何千人もいるパチンコファン犠牲にすんなや」

同市にある障害児童福祉施設に、こんなメールが送られてきたのは、ちょうど建設が始まったばかりの2013年5月のこと。新設のパチンコ店とは、わずか90メートルの距離とあって、施設の関係者がこの建設に対して問題提起を行っていたところ、こうしたメールのほか、多数のゴキブリの死骸や血のついたティッシュペーパーなどが敷地内に投げ入れられた。

さらには運営者の自宅にまで連日、石やゴミが投げつけられるありさまで、反対運動をしていた中心メンバーにも被害が集中。反対集会を主催した男性の自家用車が傷つけられたり、この件を取材していた地元の記者には「おまえパチンコに反対して何の得があんねん」という脅迫電話があり、庭には死んだハトの死骸が複数、投げ込まれた。

「それまでこんなことは一度だってなかったのに、パチンコ反対運動をした途端にこれですからね……」

マルハン習志野店の建設は、2013年2月ごろになって住民の知るところとなったが「その時点ですでに、4月に着工予定と、ストップはかけられない状態だった」。現場は閑静な住宅街だが、約4,000平方メートルに777台の駐車場を持つ大型店ができるという話に、周辺は騒然となった。目前には高校や福祉施設があったからだ。

習志野市は、教育施設から200メートル以上の距離を置く独自のルールを制定していたが「まったく同じタイミングで、市はその条例を撤廃して、まるで市がパチンコ店を誘致したような形なので、宮本泰介市長にも掛け合いましたが“もう決まったこと”と冷たく突き放された」と住民男性。現地では「行政と店側がデキているのではないか」というウワサも立った。

癒着疑惑がささやかれたのは、地元警察もしかり。数々の嫌がらせ被害に対し、被害者が所轄の警察署に相談したところ「イヤなら引っ越せばいい」と冷たく返される始末だった。パチンコ業界には多くの元警察OBが天下りするなど、長く癒着関係がいわれてきただけに、住民の不信感は高まるばかり。

「もちろん嫌がらせの犯人は分かっていませんが、マルハンは説明会でも一部の社員が住民に対する横柄な応答で反感を買っていて、市の定めた開発事業指導要綱というルールにも違反していながら建設を強行したり、工事の進め方に協定を締結したいと申し入れてもダメで、そういう姿勢なので、嫌がらせは“ここを担当する(マルハンの)連中がやったんじゃないか”って言う人もいます」

結局、店舗が完成し、大きな看板と照明群が夜遅くまで点灯。

「交通量も増えて、変わってしまった住環境は元には戻せない。店の営業時間は23時までですが、せめて照明だけでももっと早く落せないかと要望をしているんですが、現時点で色よい返事はもらえていない」

相次ぐ嫌がらせ被害には、怖がって反対運動や交渉をやめてしまった人も続出。別の住民女性によると「11月に入っても、気を滅入らせるようなメールが続いている」という。

「マルハンが犯人だとは言いませんが、説明会では住民の名前と住所を書かせていたし、近隣のマンションには戸別訪問の意思も示していて、まるで反対住民の個人情報を把握したがっていたように見えたので、怖い」

おびえる住民をよそに、店舗前の道路には車の通行が急増。こうした問題は全国各地で起こっており、実質は賭博場であるパチンコ店の建設には、さらなる規制が必要という声も根強い。

しかし、パチンコ業界は、関連企業の役員の親族の結婚式に安倍晋三小泉純一郎ら新旧の首相が出席するほど、政界の後押しを取り付けており、自民党が進めているカジノ解禁にも深く食い込む動きを見せている。こうした巨大利権の結びつきの前では、抗議むなしく、市民も悲しい目で見つめるだけとなっている。

反対運動あった習志野パチンコ店・マルハン周辺で続く住民トラブル「明らかに治安が悪化」

建設時に反対運動が起こっていた千葉県習志野市のパチンコ店・マルハンで、客が塀を乗り越えて隣のマンションに不法侵入する事件が起こっていたことが分かった。

被害に遭ったマンションの管理組合によると、2014年9月13日の午後15時20分ごろ、マルハン敷地内から男が塀を乗り越えてマンションの駐車場に侵入し、周辺を物色。男は住民の目撃に気付いて、その場から逃走。被害はなかったが、マンション側は警察に被害届を出したという。

2013年のマルハン建設時、反対した近隣住民の敷地に石やゴミ、鳥や虫の死骸、血のついたティッシュペーパーなどが投げ入れられるという嫌がらせが相次ぎ、以前から警察に相談する住民が続出していた。

「それらの嫌がらせを、パチンコ店側と直接結び付ける証拠はなかったんですが、今回は明らかにマルハンの敷地内からの侵入。パチンコで金を失った人が、腹いせに何か盗もうとしたのかもしれません」とマンション住民。

パチンコ店は大手マルハンが約1年前に開店。だが、周辺が閑静な住宅街とあって、約4,000平方メートルの敷地に777台の駐車場を持つ大型店に対し、昨年5月の建設時から住民たちが反対集会を開いて習志野市長やマルハン側に建設の見直しを求めていた。

というのも、それまで習志野市は風俗店の建設などに対し、教育施設から200メートル以上の距離を置く独自のルールを制定しており、目前に学校や福祉施設があったことから本来は建設にストップがかけられる条件だった。だが、なぜかマルハンの出店と同じタイミングで、この条例が撤廃されるという、市議会の異様な決議があったのだ。

住民間では市側とパチンコ店の癒着を疑う声も噴出、マルハンの開いた説明会で反対の声も飛んだが、出席したマルハン社員は「最近のパチンコ店はお年寄りの交流の場になったりしている」と反論。場内から失笑が漏れると、顔色を変えて「笑うな!」と怒鳴りつける場面があり、緊迫した状態となった。

「結局、住民側はマルハン側に営業時間の短縮や、照明、警備の再考など、数々の要望を出したんですが、マルハン側はほとんど受け入れないまま、開店が強行されてしまいました」(同)

反対した住民からは開店前、治安の悪化と渋滞に対する不安の声が数多く集まったというが、実際に開店後は、それまでに一度も見られなかった渋滞が頻繁に見られるようになったという。

「現場の道路は学校の通学路でもあるんですが、歩道がかなり狭いことから当初、マルハンの雇った警備員が交通整理をしていました。でも、それは開店直後だけ。現在は、地元住民がボランティアで誘導するしかない状況です。ついには今回のような事件が起こってしまい、転居の準備をしている人もいます」(同)

侵入のあったマンションの管理組合は、マルハンに対して再発防止、監視カメラの精度向上などを求めているが「現時点で明確に対策が取られてはいない」という。

「パチンコ店への苦情を警察に言っても、極端に後ろ向きで、まるで取り合ってもらえない。『嫌なら引っ越せ』と言われた住民もいるほど」(同)

現在、全国のパチンコ店に関しては政府・自民党内で、法人税の引き下げに伴う税収減の穴を埋める財源のひとつとして、パチンコの換金時に徴税する「パチンコ税」の創設案が出されているが、前出住民は「パチンコの換金は実質的には違法行為なので、パチンコ税を認めるとパチンコ自体が合法化してしまうのではないか」と懸念している。

不法侵入による実害こそ食い止められたが、住民たちのパチンコへの反発は、今回の事件でより強まった印象だ。

避難者は仕事もせずにパチンコばかりしている(2012年4月)

福島県いわき市の渡辺敬夫市長は2012年4月9日福島第1原発事故で同市に避難している福島県双葉郡の住民について、「東京電力から賠償金を受け、多くの人が働いていない。パチンコ店も全て満員だ」と述べた。復興協議で市役所を訪れた平野達男復興相との会談後、記者団に語った。

同市には市民から「避難者は仕事もせずにパチンコばかりしている」という声が寄せられているといい、市長が感情的な行き違いなどを憂慮した形だ。

渡辺市長はまた、「避難者は医療費が(窓口負担免除で)無料なので市内の医療機関は大変な患者数だ。1年後にどうなっているか心配だ」と指摘。

避難者の流入に伴う診療増で市民の受診機会に支障が出ることに懸念を示した。

いわき市は約2万5000人の避難者を受け入れ、市民との間で摩擦が起きている。双葉郡の自治体が集団移転する「仮の町」の候補地に同市が挙がっていることについて、渡辺市長は文化、歴史的背景から理解を示しながら「市の将来計画や地域コミュニティーに大きな影響がある」と指摘した。

渡辺市長は3日の記者会見で「仮の町について国や県、同郡の自治体から説明がない」と不快感を示していた。

元パチンコ雑誌編集者「パチンコやるやつは例外なくバカ。『あの時、何箱出た』と世界遺産でも見たかのように語る」

元パチンコ雑誌編集者のA氏はこう言う。

「今、仮に全国のパチンコ屋に爆弾が落とされて、パチンコが全部なくなって、店員と客が全員死んだとしても、日本のGDPは変わらないか、むしろ上がると思います。それぐらいにこの業界はどうしようもありません。私もあまりのバカバカしさに嫌気が差して、パチンコ雑誌を辞めました」

パチンコの何が問題なのか。A氏は、まず、「ゲーム性のなさ」を挙げる。

「パチンコは極論を言えば、ハンドルをひねって自動的に玉が弾かれるのを見ているだけのゲームです。昔は『技術介入』といって多少のテクニックが必要でしたが、今はほとんど関係なくて、玉が出るかでないかは、運で決まります。パチンコ台にはハンドル以外にも『チャンスボタン』というボタンが付いているのですが、液晶画面に『押せ!』と出るから押すと画面がピカっと光って何か嬉しいというだけで、当選確率が変わるわけではないのです。今時、幼児の知育玩具だってもっと気の利いたことやってますよ。ちょっと正気の沙汰じゃないですよね」

最近は液晶画面の演出が凄いなんていう話もあるが、聞けばそのバカバカしさは開いた口がふさがらないものなのだ。

「代表的なパチンコ機に『海物語』というのがあって、マリンちゃんというビキニの女の子がキャラクターを務めています。抽選が始まると、このマリンちゃんが出てきて、『ガンバレ、ガンバレ、あとちょっと!』と応援してくれるんですが、外れると『ゴメンね』とか言いながら、タッタラタッタラタッタッタ♪ なんていうB GMとともにどっかに行ってしまう。これが日本で一番有名なパチンコの演出です。こんなバカなものに振り回されて、借金をつくって自殺する人もいるぐらいですから、どうかしてます。」

現在のパチンコ参加人口は約1,700万人、市場規模は約21兆円と言われる。やったことがない人はそれだけ聞くと、「どんだけ、面白いゲームなのか」と思われるかも知れないが、まともな神経を持ち合わせていたら、台の前で10分と我慢できないのがパチンコなのだ。

こんなものでもやっている人がいるのは、「パチンコが儲かる」という幻想に取り憑かれているからだが、もちろんギャンブルであるから、やればやるほど損をするのがオチだ。

「パチンコというものは、10回も行けば1回は勝つものです。調子が良ければ、1時間で5万儲けることも可能。まれに1日で10万とか20万ぐらい稼げることもある。それにたまたま当たってしまうと、ワンランク上の人間になったような気になるんです。人間の心理というものは勝ったときのことだけ覚えていて、負けたときは忘れてしまう。それでいつか取り戻せると思って、ハマっちゃうわけです」

「昔と比べると、徐々に市場規模と参加人口が減っていますが、その分、濃度は濃くなってきていて、パチンコをやったときだけ快楽を得られる依存症の人が増えています。そういう人たちを増やすために、メーカーはチカチカ光ったり、でかい音が出る機械をどんどん作っています。廃れる、廃れると言われながらも、ここまで大きくなった業界を完全になくすことはできないでしょう。私はもともとパチンコに関心がなかったのですが、業界に入って、こんな誰が見ても分かるバカな産業があっていいのかと驚きました。ところが、パチンコ屋にダマされる人間は一向に減らず、業界の勢いは衰える気配を見せません。業界の様子を見ていると、この日本には私の想像以上に脳みそどうなってんのというバカがたくさんいるようです。ソーシャルゲームが流行ったりするのも同じことなのでしょう。バカは朝から晩までパチンコをやって、店が閉店した夜11時以降はモバゲーです。韓国の(前)大統領が天皇を侮辱しようと、中国が尖閣諸島に攻めてこようと、彼らには関係ありません」

パチンコは、バカを生み出すバカ製造器なのだろうか。それともバカをおびき寄せるバカホイホイなのだろうか。おそらく、その両方なのだろう。

パチンコをやって偉くなった人はいない。リンカーンもエジソンもアインシュタインもパチンコなどやっていない。パチンコをやっている人は即刻やめるべきだ。

お隣韓国では、2006年にメダルチギという韓国版パチンコを廃止している。日本もそれに見習い、無理やりにでもパチンコを廃止して、余った電力を別の意義のある事業に回すべきである。

37歳長男、金の無心に来て72歳父を殺害、5万奪う。パチンコ店から出てきたところを発見、任意同行へ

父親を暴行して殺害し現金を奪ったとして、神奈川県警2013年4月18日、強盗殺人の疑いで、住所不定、無職、亀川栄一(37)を逮捕した。

17日午前7時10分ごろ、父親の小田原市鴨宮、吉田文昭さん(72)のアパートに押しかけ、吉田さんの頭を鈍器で数回殴り、刃渡り約10センチの果物ナイフで胸を突き刺して殺害し、現金約5万円入りの財布を奪った。

亀川は吉田さんの長男。県警によると、「殺して財布を奪ったことは間違いない」と容疑を認めている。県警は事件当時に室内にいた吉田さんの妻(72)が「長男が金の無心に来てトラブルになった」と話していたことから亀川の行方を追っていた。

小田原署員が17日夜、約200メートル離れたパチンコ店を出てくる亀川を発見し、任意同行して調べていた。

パチンコ依存症の駅助役夫婦は一緒に1500万円を盗み、実家の墓に隠した

元助役が妻との連携プレーで現金1550万円を盗み出した神戸電鉄湊川駅(神戸市兵庫区)。窃盗に走った理由のひとつは、夫婦のパチンコ依存だった。

勤め先の現金を盗んだり着服したりして、社員や経営者らが逮捕される事件は少なくない。そんな中、2013年4月、神戸電鉄湊川駅(神戸市兵庫区)から1500万円以上もの現金を盗んだとして、窃盗などの容疑で同駅の元助役の男と、その妻が逮捕されるという事件が起きた。

パチンコによる借金や住宅ローン…。自己破産し、苦しい生活から逃れようと、夫の犯行を手助けする妻。神戸地裁で開かれている2人の公判では、方向を間違った妻の“内助の功”で、2人が大金を手に入れた手口が明らかになった。

連携する夫婦

「駅から金を盗もうか…」

平成24年10月、神鉄湊川駅の助役だった新谷輝夫(50)は妻、ちづる(49)に、勤め先から金を盗み出すことを持ちかけた。パチンコでふくれあがった借金で、生活が苦しかったからだった。

「なにバカなことを言っているの!!」

ちづるは、犯罪に走ろうとする夫の言葉に最初は取り合わなかった。だが、夫からしつこく「犯罪計画」を持ちかけられているうちに、承諾するまでには、それほど時間はかからなかった。ちづるも夫と同じ。パチンコが好きで、金が必要だったからだった。

さっそく夫婦は行動に移した。駅には常に2人の勤務員がいる。そこで、輝夫は夜勤の際、相方が休憩しているすきにちづるを駅に呼び出し、現金を保管している金庫や、金庫を保管している部屋の鍵を渡して、合鍵を作るのに成功した。

さらに、変装用のマスクや帽子を購入し、計画を立てるなど準備を進めた。

いよいよ決行

輝夫がちづるに犯行を持ちかけてから約半年後の4月7日。輝夫の仕事が休みだったこの日に2人はついに実行に移した。

2人は電話の通話記録から犯行の発覚を防ぐため、事前にちづるの母から携帯電話を借りていた。この日夜、マスクや帽子を身につけ、湊川駅に一足早く出向いたちづるは、駅の様子を、母の電話を持っている輝夫に伝えた。

午後9時、ちづるは駅員の気をそらすため、湊川駅に電話し、駅員に定期代金について無意味な質問を続けた。その間、輝夫は、駅の定期券売り場事務室に侵入。現金約1550万円とバスカードなど約2千点(約330万円相当)を盗み、犯行を遂げた。

輝夫は公判で、「パチンコで、生活が苦しかった」と、鉄道マンの道を踏み外した背景を供述した。

検察側の冒頭陳述などによると、当時、両被告はパチンコに熱中し借金をつくった上、自宅のローンの返済などを迫られた。平成22年自己破産したが、その後もパチンコを止めることができなかった。

さらに、自己破産前に借金を返済するため、会社から百万円以上の給料を前借りしており、生活は困窮していた。「自由になる金がほしかった」。2人は公判でこう打ち明けた。

ポリグラフにおののき…逃避行、自殺未遂

念願の大金を手に入れた2人。しかし、ひとときも心が休まるときはなかった。

犯行から約2週間後の4月20日、輝夫は会社から兵庫県警のポリグラフ(うそ発見器)検査を受けるよう指示を受けた。恐れおののいた輝夫。

「家宅捜索されたら、現金が押収される」

兵庫県宍粟市内にある実家の墓の近くに盗んだ金を隠した。1500万円のうち、すでに約600万円をパチンコにつぎ込んでいた。一緒に盗んだプリペイドカードは「使ったらばれる」と警戒し、シュレッダーにかけた。

ポリグラフ検査を受けた4日後、「警察につけられている感じがする」と一気に不安が高まり、輝夫はちづるとともに、神戸の自宅から行方をくらました。しかし、逃亡生活に嫌気が差したのか7月26日、「2人の思い出の場所」(ちづる)という徳島市内の公園で睡眠薬を飲んで心中を図った。だが未遂に終わり、自ら110番。“夫唱婦随”の犯罪計画に終止符が打たれた。

公判では、検察側は「計画的で巧妙な犯行」と指摘。輝夫に懲役3年6月、ちづるに懲役3年を求刑した。一方、弁護側は「自殺を図ろうとするほど反省をしている」として、情状酌量を求め結審した。判決は10月24日に言い渡される。

ギャンブル依存症で思考短絡的に

今回の2人のようにギャンブルにはまり、犯罪に手を染める人は少なくない。

大王製紙前会長は、子会社から計55億3千万円を無担保で借り入れ、カジノの資金に充てた事件は、世間に大きな衝撃を与えた。子会社に多大な損害を与えたとして、会社法違反(特別背任)の罪に問われ、すでに懲役4年の実刑が確定している。

また、6月には、岩国海上保安署に別人になりすまして日本に入国したとして、入管難民法違反(不法上陸)容疑で逮捕された韓国人の男は「(韓国では禁止されている)パチンコで遊びたかった」と容疑を認めるなど、ギャンブルをするためだけに海を越えた例もある。

ギャンブル依存症に詳しい大谷大滝口直子教授(社会学)は輝夫らの行動について、賭け事によって継続的に興奮状態にさらされ続けた結果、善悪を判断する脳の器官が異常をきたした状態と説明。「ギャンブル依存症になると、思考が短絡的になり、ギャンブルの資金を得るために犯罪に走る傾向がある」と指摘し、「今回の事件も近くにあった会社の金のことしか考えられなかったのではないか」と分析した。

パチンコと日本社会

戦後のパチンコ繁盛

パチンコは市場規模・就業人口(約30兆円・約44万人)からすでに日本の基幹産業である。日本を代表する自動車製造業は、日本自動車工業会によると、市場規模約40兆円、就業人口約85万8千人である。パチンコ業界は、他の業界に比較すると就業人口に対して売り上げが大きい。

パチンコと在日鮮人

全国に約1万6000~7000店ほど存在するパチンコ店では、就職差別などから自営業が占めるパチンコ産業に携わっている就業者の鮮人比率は他産業より高いとみられ、全国のパチンコ店経営者の鮮人の割合は7割から9割とも言われている[1][2]。また、在日本大韓民国民団、及び在日本朝鮮人総聯合会の最大の資金源とも言われており、特に朝鮮総連では約20店の直営店を持っている。その為、北朝鮮送金問題に関して北朝鮮の資金のひとつとして、朝鮮総連に関係するパチンコ業界がある。 また、民団傘下の最大団体・在日韓国商工会議所所属の1万社のうち約70%が直・間接的に係わっている。

パチンコと政界

パチンコ推進団体として自民党遊技業振興議員連盟民主党娯楽産業健全育成研究会などがあり、遊技業界の健全な発展を目標としたり、パチンコの換金を合法化するなどの案が発表されている。また業界団体パチンコチェーンストア協会には政治分野アドバイザーとして多数の政治家が挙げられている。

パチンコと関係の深い政治家

歴史

パチンコ人口がピーク時の3分の1に激減、1000万人を切る「AKB、涼宮ハルヒ、エヴァンゲリオンを使ったのに若者は来なかった」(2014年12月)

日本のパチンコ・パチスロファンが1千万人を初めて切った、そんな調査結果が出た。1995年に比べれば3分の1に減っている。

その原因となっているのは若者をはじめとする新規客が増えないこと。パチンコ業界では数年前から若者を呼び戻すため、パチンコ台に「AKB48」といったアイドルを起用したり、大ヒットアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」「新世紀エヴァンゲリオン」などを大量に投入したりしてきたが、効果は現れなかった。

日本生産性本部が今夏に発行した「レジャー白書」によれば、ピークだった1995年に2900万人いたパチンコ参加人口が2006年は1660万人に半減し、2013年にはとうとう970万人と初めて1千万人を切ることになった。売上(貸玉料)は95年が30兆9020億円に対し、06年は27兆4550億円、13年は18兆8180億円と下がっている。

参加人口の減少に比べ売り上げの減少が緩やかなのはヘビーユーザーが増えているためで、1人でたくさんのお金を投じているからだ。この調査結果を見た人たちはネットで、「最近の台はあっという間に3万円くらい簡単になくなる」「パチンコ、酒、タバコに関しては金が無いのも原因だと思う」「今や暇つぶしはパチンコ以外にいくらでも有るからな。」「今のパチンコって本当につまんないし勝てないからね。ギャンブルどころかレジャーにすらなれない」などと参加人口が減ったことについて分析している。

また、今大流行中のソーシャルゲームにハマる人が増えたからそちらに客を取られた、と考えている人もいる。ソーシャルゲームはゲームを進める上で必要なアイテムやキャラを得るため、「ガチャ」と呼ばれるスロットに課金する。欲しいものが現れるまで何回も回すため数十万円も出費した、などの報告もある。これにカネを吸い取られるためパチンコに行かなくなったというのだ。

あるパチンコ業界関係者は、「レジャー白書」の数字は業界では「信じられない」と考えている人は多いが、客が減少し、特に若者離れが激しいのは事実だ、として匿名で取材に応じた。まず、ここ数年の激しい客離れはパチンコをするのにお金がかかりすぎること。

2004年に風営法施行規則改正によってギャンブル性の高いパチスロの「4号機」が禁止されて以降は業界も自主規制で射幸心をあまり煽らないようなマシンの開発と設置を進めていたが、これが儲からないことが分かると徐々に射幸心を高める当たりの確率の少ないマシンが増えてくるようになった。

客離れが進む一方で一人あたりの遊戯代が増えていった。メーカーの団体と遊技場を経営する団体の思惑が反発しあい、楽しく長く遊べるマシンがファンを増やすというメーカーの主張に遊技場を経営する団体は耳を傾けなかった。都心のパチンコ店は、10年前は席がほとんど埋まり、ドル箱と呼ばれる出玉を入れたケースが客の足元に積み上がっていたが、現在では空いている台が多く、足元に置かれるドル箱は少なくなった。しかし、業界も客離れに対し手を拱いていたわけではない。若者を呼び戻し既存の客にも満足してもらおうと仕掛けたのが、アイドルやアニメ、ゲームなどのキャラや作品を使ったパチンコ・パチスロ台だ。「AKB48」の起用や、アニメファンなら誰でも知っている「化物語」「咲-Saki-」「魔法少女まどか☆マギカ」といった数多くの作品がパチンコ化された。

ファンの間ではかなり話題になっていたが、「既存の客は楽しんでいたようですが、若者などの新規客を呼べたかというと、あまり関係がなかった。若者にとってパチンコ店は敷居が高いんですよ」昔は先輩が後輩を連れてきて教えたりしていたが、今はそれがない。アニメファンが一時来ていたのかも知れないが、パチンコファンとして定着していないという。

こういったキャラクター物のマシンで新規客が増えたという記憶はない、と業界関係者は話す。唯一、韓流ドラマ「冬のソナタ」をモチーフにした「CRぱちんこ 冬のソナタ」を06年に設置した時には、ヨン様ファンのこれまでパチンコとは縁のなかったオバサン達が大量に入店し、驚いたことはあったが、結局そのオバサンたちもパチンコファンとして定着しなかったという。

用語

朝一単発
後述する「ブラボーキングダム」を始めとする単発打ちによる「連チャン打法」が存在した機種には、「モーニングセット」機能が備わっていた。これは、攻略法と言うより、ホール側の「サクラ」台で「客寄せパンダ」になってもらうことで稼働率アップを狙ったものである(開店後、無銭飲食(食い逃げ)防止の為、一定時間は出玉交換禁止のホールもあった)。
これは、遊技台の電源を投入すると一定の確率、又は意図的なセットで内部乱数が連チャンゾーンからスタートし、ホールの朝一から「連チャン」の嵐が吹き荒れる仕掛けだった。
当然ながら「モーニング台」につくためには、他の客より早く行列に並ばなければならず、「早起きは3万円の得」と言う新諺まで生み出した。尚、「モーニングセット」は、前日のゲーム状態に関係なくセット出来るので、「モーニング台」を確保したからと言ってそれが優秀台であるという保証はない。
リーチ
詳細は リーチ (パチンコ) を参照
ダブルリーチ
画面上のリールがあと一つ揃えば大当たりとなる演出のうち、麻雀のリーチでいう「待ち」が二つある状態のこと。麻雀の「ダブルリーチ」とは意味合いが異なる。
連荘(連チャン)
大当たり終了直後の「次回まで確率変動」または「次回まで時間短縮」中に再び大当たりに当選すること。偶然早い回転数で引いた場合はこう呼ばないことが多い。語源は麻雀の「連荘(連続してあがること)」から。
確率変動(確変)
大当たり確率を通常時よりも上昇させて大当たりを誘発する機能。CR機にのみ搭載されている。
詳細は 確率変動 を参照
時間短縮(時短)
大当たり終了後、強力なデジタル変動の短縮と電チュー開放によるスタート入賞のサポートを組み合わせて持ち玉を減らさずに効率よく回転させる機能。又は保留玉が貯まった時にメインデジタルの変動時間を通常よりも短縮して時間効率を高める機能。
詳細は 時間短縮 (パチンコ) を参照
フィーバー
大当り状態のこと。通常のデジパチの場合、同一の絵柄や数字が3つ揃うとこの状態になる。ただ、この『フィーバー』は三共登録商標であり、大当りした時に「フィーバー!!」と叫ぶのは三共、ビスティの機種のみである。
実際に、三共の機種には「CR FEVER●●」と、必ず『フィーバー』と名付けられている(ビスティでも機種名にはフィーバーが付けられていたが、「CRフィーバーツインズ」を最後に廃止された)。
電チュー
玉が入ると開いて次の入賞を容易にする役物をチューリップと呼び、電チューは玉が特定の穴やゲート通ると電動で一定時間開いて閉じるチューリップのこと。
交換率(等価交換など)
遊技客側から言う「交換率」とは一般的に特殊(換金性のある)景品と交換する際の価値を指す。
景品買取所で換金した場合の価値を「100円あたり玉何個必要か?」という表現をする。
例1 25玉交換 = 特殊景品100円分は玉25個で交換できる=4.00円/1玉の価値。
例2 28玉交換 = 特殊景品100円分は玉28個で交換できる=3.57円/1玉の価値。
貸し玉料金は「玉1個=4円」と規定されているが、景品と交換する際の価値はというと警察の見解として「等価交換」とされている。
景品として交換される品物の人気としては、特殊景品が95%以上にのぼることから、遊技客側からみた「玉1個の価値」は「買取所での買取価格を基に計算する」のが常識となっている。
ハイエナ
攻略法を知っている客が、他の客が打っている台に目をつけて、その客があきらめて台を空けるのを待つこと。以前はオカルトとしか言えない攻略法しかないのであまり意味は無かった。しかし確率変動状態でありながら簡単に見分けのつかない「潜伏確変状態」を持つ機種が出現したため注意が必要である。
ハマリ
相当の金額を投資しても、大当たりが出ないこと。語源は「深みにはまる」から。
ジェットカウンター
獲得した出玉を計数する機器(計数機)のこと。シマの中央にあったり、両端にあったり、小規模な店舗では景品カウンターにあったりと、存在する位置は様々である。
割数
ホール側から見た出玉率のこと。ホールコンピューターにより一台ごとの出玉率は瞬時に演算され、この割数と交換率の組み合わせによってホール側の儲けがわかる仕組み。営業割数と機械割数の二種類がある。
フルスペック
  1. 全ての通常大当たり終了後に時短が付く機種。確変中の通常大当たりのみ時短が付く機種(ハーフスペック)と対比して使う。
  2. 大当たり確率が内規の下限(400分の1)近辺になっている機種。大当たり確率が300分の1前後になっている機種(ミドルスペック)と対比して使う。

台の区分・種類

日本のメーカー一覧

パチンコ台メーカーの組合として1960年設立の日本遊技機工業組合がある。

パチンコチェーン

その他

フランス作曲家アンドレ・ジョリヴェは来日中パチンコに心酔し、通い詰めていたと言われる。その趣味は、帰国後彼が作曲した「二台ピアノの為のパチンコ」に結実した。

脚注

  1. パチンコチェーン店マルハンの韓昌祐会長は、2005年5月18日放送のワイド!スクランブルインタビューの中で、現在日本にあるパチンコ店の約7割が在日コリアンによる経営だという見解を示した。またその中で北朝鮮送金問題の質問に対し、「北朝鮮国籍の人は北朝鮮に忠誠を尽くしているのでいろいろな形で北朝鮮に奉仕しているのは事実」と語っている。
  2. 朝日放送ムーブ!では全国のパチンコ店オーナーの出自の内訳は韓国籍が50%、朝鮮籍が30~40%、日本国籍、華僑が各5%とし、1993年武藤嘉文外務大臣の国会答弁で「パチンコの金が何千億と北朝鮮に行っている」と認めている。と報道した。
  3. 検定日から3年以上経過した機種については、ホールから必ず撤去せねばならないことが決められている。だが、実際はその機種を設置しているパチンコ店が所轄の警察署に届け出れば、特例として検定日から3年以上経過しても継続して設置が認められてきた(ファインプレー玉ちゃんファイトなどがその例)。この検定切れの機種を「みなし機」と言い、俗に言う「バラエティコーナー」にあるレトロ物の機種がこれに当たった。その特例のためこの決まりは事実上形骸化していたが、ホールによってはなかなか新台入れ替えが行われないといったメーカーサイドの弊害があったこともあり、みなし機の設置は認められないようになった。
  4. スーパーダイエーとは無関係。スーパーのダイエーは、かつて上記パンドラの親会社だった。2007年4月27日民事再生法手続きの開始を東京地裁に申し立て)

関連項目

外部リンク