成人向け漫画

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{{複数の問題 | 出典の明記 = 2010-11 | 独自研究 = 2010-11 }} {{性的}} '''成人向け漫画'''(せいじんむけまんが)は、[[成年|成人]]([[日本]]では18歳以上)を対象にした[[漫画]]型式の[[ポルノグラフィ|ポルノ]]である。18歳未満の青少年への販売については、出版社・販売店により[[自主規制]]が行われている。なお、「'''成人漫画'''」、「'''成年漫画'''」、「'''アダルト漫画'''」、「'''18禁漫画'''」、「'''エロ漫画'''」などとも呼ばれる(「漫画」は「マンガ」と表記される場合もある)。また「漫画」のかわりに「コミック」とも呼ばれる(例:「アダルトコミック」など)。 == 概要 == [[成人向け]]漫画の内容は、ほとんどが異性(または同性)との[[性行為|セックス]]を描いたもので占められている。男性向けの作品でレーティングを付与した作品は成人向け漫画とされるが、女性向けの作品の場合は'''[[レディースコミック]]'''とも呼ばれる。一般的に「成人向け」として発表される著作物の場合、[[映画]]・[[オリジナルビデオ]]や[[テレビゲーム]]では性描写と残虐描写それぞれが[[レーティング]]の対象となるが、漫画の場合は残虐な描写のある作品(著名な作品を例に挙げるならば『[[ベルセルク (漫画)|ベルセルク]]』・『[[北斗の拳]]』・『[[バガボンド]]』・『[[ゴルゴ13]]』等)及びギャンブルに関する描写のある作品(著名な作品を例に挙げるならば『[[賭博黙示録カイジ‎]]』・『[[LIAR GAME]]』・『[[嘘喰い]]』・『[[賭ケグルイ]]』等)に関しては、出版業界では基本的に規制を行っていない。但し、自治体によって[[有害図書]]指定される場合がある。 具体的なセックス描写や性的な[[オーガズム]]を描きつつも[[性器]]を見せない(具体的に性器を描かない)ことで18禁指定とならない'''一般(非18禁)作品'''もあり、週刊[[漫画雑誌]]古参の[[週刊漫画TIMES]]([[芳文社]])・[[ビッグコミック]]([[小学館]])・[[漫画アクション]]([[双葉社]])・[[モーニング (漫画雑誌)|モーニング]]([[講談社]])など30歳代以上を読者層とする壮年向け[[青年漫画]]雑誌で発表されるほか(「[[島耕作]]」シリーズなど)、『[[ふたりエッチ]]』の「[[ヤングアニマル]]([[白泉社]])」・『[[おくさまは女子高生]]』の「[[ヤングジャンプ]]([[集英社]])」、「[[ヤングコミック]]」「[[ヤングキング]]」([[少年画報社]])など男子[[高校生]]を読者層に含むヤング青年漫画雑誌では掲載作品の多くに性描写が存在する。 なお、2000年代以降「[[ヤングチャンピオンRED]]」([[秋田書店]])など非18禁ではあるが大半に性描写が含まれる漫画雑誌が刊行されるようになり、「成人向け指定はされていないが一般向けとも言い難い」という観点から、書店の判断で「'''ソフトエッチコミック'''」などと称して区別される場合がある。<!--さらに言うならば、前述の2作品のように具体的性描写がありながらもソフトエッチコミックよりもお色気度の低い作品の場合は、事実上「青年漫画」として区分されている(一部の作品においては、掲載誌の性質の違いにより区別されていることもある)。--> 18禁指定漫画の刊行は[[三和出版]]・[[茜新社]]・[[ワニマガジン]]・[[フランス書院]]などこのジャンルにほぼ特化した零細の出版社と、[[辰巳出版]]・[[竹書房]]などの中堅出版社によるものが大半である。[[講談社]]や[[集英社]]など出版大手は版元で18禁指定とする漫画作品は扱っていない(『[[電影少女]]』など流通後に自治体により[[有害図書]]指定された事例は存在する)。 漫画やゲームなど[[二次元]]作品では何らかの形で性的描写を描いたものが多いため、非18禁漫画と18禁漫画の差は具体的男女性器描写の有無または修正の程度で判断されている。性交描写及び性器描写が見当たらないにも関わらずゾーニングマークを付ける<ref group="注">[[三部敬|瓦敬助]]著『菜々子さん的な日常』のような単行本など。ただし、後に同作家の出した画集「九十九織』([[コアマガジン]])に同作品が掲載されたが、その際にはゾーニングマークはつかなかった。</ref>「グレーゾーン」作品も存在する。なお、性行為や性器の描写ではなく、性器を除いた裸体の描写であれば'''[[お色気漫画]]'''や'''サービスカット'''として、通常の[[少年漫画]]および[[少女漫画]]にも数多く存在する。 また、成人向け漫画の世界で自分の世界を築き上げる漫画家も多く、もちろん、エロでなければ描けない世界というものもある。またエロが必須とされることを除けば、それ以外の表現はむしろ一般の商業誌より制約の少ないジャンルであり、その自由度の高さから作家独自の嗜好によって特異ともいえる表現が追及され、結果として漫画の多様性をもたらした側面も大きい。また、自由度の高さから「[[鬼畜系]]」に代表される過激な作風を持つ漫画家の作品発表の舞台となっている。 漫画評論家の[[米澤嘉博]]は急逝直前まで『戦後エロマンガ史』を『[[アックス (雑誌)|アックス]]』誌に7年に渡り連載していた。この連載は完結直前に米澤の急逝で[[絶筆]][[未完]]状態となっていったが、[[2010年]]に'''[[東京都青少年の健全な育成に関する条例]]'''が改正されたのを受けて、[[青林工藝舎]]より320頁の書籍にまとめられ緊急出版された。本書は「'''漫画の多様性を最底辺で支えながら文化として無視され続けてきた“エロマンガ”の通史をまとめた初の書籍'''」と紹介されており、戦後の[[カストリ雑誌]]から[[貸本漫画|貸本]]、[[官能劇画誌]]、[[有害コミック騒動]]、[[漫画ブリッコ|ロリコンマンガ]]、[[レディースコミック]]を経て、90年代の美少女コミックに至るまでの半世紀に及ぶ「エロマンガ」の集大成となっている。また、図版も2,500点以上使用しており、資料的価値が高い。 == 出版・流通業界の自主規制 == [[File:Akihabara August 2014 07.JPG|thumb|right|250px|書店で販売の成人向け漫画。]] 出版社の[[自主規制]]により、成人向けとして販売する書籍には以下に示されるマーク(以下'''ゾーニングマーク''')が付けられる。これらはもっぱら男性向漫画に貼付される場合が多い。 * 楕円形で黄色地に黒文字、もしくは黒地に黄色文字で「'''成年コミック'''」の表示。主に単行本で用いられる。 * 黄色地長方形に黒文字で「'''成年向け雑誌'''」の表示。主に漫画雑誌で用いられる。 * 赤地の正方形もしくは円に白色の「'''18'''」を書きその上を黒字の「[[×#バツ・ペケ|'''×''']]」、または[[日本の道路標識|道路標識]]の「[[通行止め#道路標識|車両通行止め]]」を模した白地に四角や円の赤枠の黒文字で「'''18'''」の表示(下段に「'''未満'''」の文字が入る場合もある)。成人向け漫画では少なく、主に[[ゲーム雑誌]]や[[グラビア雑誌#グラビア写真|グラビア]][[写真集]]などで用いられる。 ゾーニングマーク付き雑誌は、書籍販売店および漫画雑誌専門店での販売が主流となっている。他方、[[コンビニエンスストア]]販売規制に合わせて[[性器]]描写等の修正を強めた雑誌(『コンビニ誌』)も存在する。これらコンビニ売りのゾーニングマーク無し雑誌は、性的描写についてはおおむね前述のゾーニングマーク付き雑誌と同等の水準である。 販売店側の自主規制としては、販売箇所の分別、販売箇所の販売物の明示、袋がけなど、立読み防止対策および18歳未満の青少年への販売禁止の徹底などが行われている。なお、一部[[都道府県]]ではゾーニングマーク付き書籍について区分陳列等の[[努力義務]]が条例でも定められている。また成人向け漫画の販売箇所を分別している書店においては、非18禁指定・18禁指定の単行本とも混在して成人向け漫画コーナーに置いている書店([[K-BOOKS]]など)もあれば、ゾーニングマーク付きの18禁漫画の単行本のみを成人向けフロアに配置し、非18禁指定の単行本は一般向けフロアに配置して取り扱っている書店([[コミックとらのあな]]など)もある。 近年の規制対策から、コンビニ誌もシーリングなどの立読み防止策を施すようになった。[[日本雑誌協会]]と出版倫理懇話会(茜新社、[[コアマガジン]]、辰巳出版などが加盟する団体<ref name=cyzo>[http://www.cyzo.com/2011/04/post_7037.html ついにロリマンガ消滅へ 業界団体が示した「自粛案」の苛烈さ] - 日刊サイゾー・2011年4月9日</ref>)などは、[[2005年]](平成17年)[[10月20日]]に、書店等で販売する成人雑誌の内容を18歳未満の者がのぞき見できないよう、雑誌を封印するシールを強化する自主規制強化策を発表した。出版倫理懇話会の取決め通り、同年11月中旬発売の雑誌から強化策が順次実施されている。 == 法的規制 == ゾーニングマークによる自主規制とは別に、法的規制としては[[青少年保護育成条例]]による[[有害図書]]指定と、[[b:刑法第175条|刑法175条]]による[[わいせつ物頒布罪]]の規制がある。 === 有害図書指定制度による規制 === {{main|有害図書}} [[有害図書]]指定制度は、青少年の健全な育成を目的として、性や暴力に関して露骨な描写を含んだ書籍等を「有害図書」([[東京都]]の場合は「不健全図書」)に指定することで青少年への販売を禁止するものである。有害図書の個別指定は、[[青少年保護育成条例]]にもとづいて都道府県などの自治体が'''ゾーニングマークの付いていない書籍'''を対象に行う<ref name=cyzo/><ref>[http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/pdf/09_singi/658/658gijiroku.pdf 第658回 東京都青少年健全育成審議会議事録 6ページ]</ref>。有害図書に指定された書籍は、18歳未満の者への販売が禁止され、区分陳列等が法的に義務付けられる。 特に[[東京都青少年の健全な育成に関する条例|東京都の青少年健全育成条例]]は、東京に出版業者が集中していることもあって、地方自治体の条例でありながらも絶大な影響力を持ち、[[出版倫理協議会]]が定めた[[自主規制]]により実質的に全国的な販売規制の基準となっている。具体的には、同一タイトルの雑誌(増刊含む)が東京都によって連続3回、または年間通算5回不健全指定された場合、「雑誌を自主廃刊する」か「一般書店での販売を止め、直販もしくは成人向け雑誌専門店での販売に特化する」といった出版倫理協議会による申し合わせがある<ref>[http://www.jbpa.or.jp/nenshi/pdf/p139-151.pdf 「帯紙措置」および「要注意取扱誌」の実施] - 日本雑誌協会 日本書籍出版協会50年史・p.142</ref><ref group="注">他の道府県でも、有害図書指定が続くとその県に配本されない「局地[[廃刊]]」が行われることもある。</ref>。 また、[[Amazon.co.jp]]においては、東京都によって不健全指定された書籍の取り扱いを規約で禁止しており<ref>[https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=200460840 Amazon.co.jp ヘルプ: 商品登録ルール]</ref>、該当する書籍はAmazonのサイトから削除される<ref>[http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1405/14/news035.html "不健全図書"指定で話題の「妹ぱらだいす!2」がKindleコミックランキング2位に浮上]ねとらぼ 2014年5月14日</ref>。なお、不健全指定自体は販売を全面的に禁じるものではなく、18歳未満の青少年への販売を規制するものに過ぎないため、Amazon以外の通販サイトでは成人向け商品として販売が継続されている場合が多い。不健全指定された書籍のタイトルなどは[[東京都青少年・治安対策本部]]のウェブサイト上の[http://www.tomin-anzen.metro.tokyo.jp/jakunenshien/jyourei-unyou/eiga-tosyo-ichiran/ 不健全指定図書類一覧]で確認できる。 === わいせつ物頒布罪による規制 === {{main|わいせつ物頒布等の罪}} [[わいせつ物頒布罪]]は、判例上では性的秩序・性道徳の維持を目的として、[[わいせつ]]な文書・図画等の頒布を禁止するものである(最高裁判所大法廷判決昭和32年3月13日刑集11巻3号997頁([[チャタレー事件]]))。ゾーニングマークを付けて成人向けに販売されている漫画においても性器描写に修正がかけられているのは、[[わいせつ物頒布罪]]を受けての出版社の自主規制である。[[判例]]によると、「わいせつ」の基準は「その時代の健全な社会通念に照らして、徒らに性欲を興奮又は刺激せしめ、かつ、普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するもの」とされている(最高裁第二小法廷判決昭和55年11月28日刑集34巻6号433頁([[四畳半襖の下張事件]]))。このように曖昧な基準であるために、過去には18禁漫画(書籍)の発行元が、業界で標準的な局部修正を施していたにも関わらず、わいせつ物頒布容疑で逮捕される事件([[松文館裁判]]等)が発生している。この事件は、さらなる出版物規制に繋がりかねず、業界全体に与える影響は多大であるということで話題となった。また、逮捕までに至らなくても、官公庁から作家個人に警告をする例もある(まれであるが、作家個人の逮捕に至る例もある{{要出典|date=2017年9月}}<ref group="注">ただし、これは、同人誌という形態で大量に委託販売を行っていたことと、その同人誌に成人指定のマークが明記されていなかったこと、自主規制処理が薄かったことなどが原因であるという。</ref>)。摘発の基準は上述のとおり時代によって変わりうるものであるため、過去に発売された漫画が性器描写の修正を薄めて再版されたり、逆に規制が強化されたりする場合がある。 == 歴史 == [[1960年代]]までは、成人向けの雑誌は、読み物や体験手記と言った文章が中心で、それらの雑誌の合間に漫画が入る場合、古典的な漫画の絵で描かれた艶笑譚である。 === 男性向け成人漫画 === ==== 1970年代から1980年代 ==== 劇画調のような成人向け漫画、つまり「エロ劇画」あるいは「官能劇画」は、[[1970年代]]に出現した。 劇画調の成人向けの劇画雑誌は[[エロ劇画誌|三流劇画雑誌]]と呼ばれ、多くは劇画調の[[ポルノ]]的な漫画が描かれた。1973年には日本初の官能劇画誌『[[エロトピア]]』が創刊された。 当初は文章中心の成人向け雑誌に発表され、すぐに専門の雑誌を生むに至る。その後、三大エロ劇画誌『漫画大快楽』『劇画アリス』『漫画エロジェニカ』が続々と創刊される。これらの雑誌は比較的表現の自由度が高く、当時の漫画界に[[ニューウェーブ (漫画)|ニューウェーブ]]を引き起こした。エロ劇画の代表的な作品に『[[女犯坊]]』がある。 [[1980年代]]まではエロ系の漫画雑誌はこの類だけであった。現在は劇画調が薄まり、[[アニメ絵]]への接近が感じられる絵柄が増えている。このようなスタイルは1980年に[[吾妻ひでお]]が[[自販機本]]「少女アリス」で連載したものが元祖である。吾妻は友人らと同人誌「シベール」を出版しており、商業誌、同人誌ともにこの分野の開拓者である。 [[久保書店]]・[[あまとりあ社]]から、世界初の現在のようなスタイルの成人向け漫画誌『[[レモンピープル]]』([[1982年]](昭和57年)2月号創刊)が創刊される。また、[[1982年]](昭和57年)、成人向け劇画雑誌として発行されていたセルフ出版(後の[[白夜書房]])の『[[漫画ブリッコ]]』が、[[1983年]](昭和58年)5月号より誌面を全面リニューアルして、『レモンピープル』の後を追うことになる。これらはロリコン漫画、及び二大ロリコン漫画誌と呼ばれ、[[ロリータ・コンプレックス#ロリコン・ブーム|ロリコンブーム]]に乗ってその範囲を広げた。 その後、アニメ調の絵柄を使用した類似の雑誌が大量に発行され、劇画調の成人向け漫画が衰退していく形(ただし、なくなってはおらず、一部雑誌にいまだに残っている)で、現在に至っている。 ロリコン漫画とそれ以前の成人向け劇画では、当初は新しい表現としてはっきりとした絵柄の違いがあったが、その境界は次第に埋まりつつある。これは成人向け劇画からもアニメのような絵柄への歩み寄りがあったこと、雑誌の数が増えて作風の幅が広がったことなどが原因として挙げられる。 ==== 1990年代以降 ==== アニメ絵のロリコン漫画の普及と成人向け劇画のロリコン漫画への歩み寄りから、純粋な成人向け劇画の成人向け漫画市場における割合は壊滅したとまではいえないものの、非常に小さくなったというのは事実である。 ロリコン漫画の方は市場拡大による顧客層の多様化により、[[美少女]]描写を主体とした純粋なロリコン漫画とは別に、大人の女性や人妻・熟女といったキャラクターによる性描写が主体の漫画も出現しており、これらの漫画がロリコン漫画と呼ばれることはほとんどない(これらの漫画の中には、アニメ絵と劇画調の絵柄が融合しているものも見られ、成人向け劇画のロリコン漫画への歩み寄りの一つともいえる)。純粋にロリコン漫画と呼ばれるものは、アニメ絵の成人向け漫画の中の一ジャンルを指すものとなっている。これはかつて「ロリコン漫画」という一つのジャンルに分類されたアニメ絵の成人向け漫画が主流化し、ジャンルが多様化したことにより、起こった現象であるといえる。 「ソフトエッチコミック」では少女キャラクターを主体としたロリコン漫画は自主規制で控えられる傾向にある。そのため、大人の女性や人妻・熟女といったキャラクターによる性描写が主体のジャンルの漫画に偏りやすい傾向にある。 2000年代以降は女装([[男の娘]])や[[トランスセクシャル]]など[[ゲイ]]とは作風が異なる同性愛をテーマにした男性向けの18禁漫画も登場している。これらのジャンルの成人向け漫画は、普通の成人向け漫画の延長線的色合いの強い作品も多く、また性描写も激しいため、いわゆる女性向けの[[ボーイズラブ]]とは区別されて扱われる。 また、[[厦門潤|陸乃家鴨]]『少年少女はXXする』([[comicキャンドール]])や[[金平守人]]『[[漫犬〜エロ漫の星〜]]』([[ヤングキングアワーズGH]])など、18禁漫画家の執筆活動をテーマとした一般作も出現している。 === 女性向け成人漫画 === 1980年代後半からの[[レディースコミック]]の台頭で、劇画誌の作家が流入し、新たな成人向け漫画の舞台となった。これにやや遅れて、少女向きの雑誌から[[少女漫画]]的絵柄で性体験をより色濃く描く漫画が出現し、それらは[[ティーンズラブ]]と呼ばれるようになった。 これらのレディースコミックとは別に、男性同士の同性愛を描いた[[ボーイズラブ]]と呼ばれるジャンルの漫画も出現している。これらのコミックの中には、強弱あれ性描写を扱っている漫画もある。 === ゲイ向け成人漫画 === 1971年に創刊された『[[薔薇族]]』など、[[ゲイ雑誌]]に多くは掲載されてきた。『スーパーモンキー』(アダムズ出版)や『バラコミ』、『ピーナッツ』などのゲイ向けの漫画専門誌が刊行されたこともある。またゲイの中にはボーイズラブ漫画を読む人もいる。 === アダルトゲームとの関連 === 成人向け漫画は、[[アダルトゲーム]]と連携して発展してきた。光栄マイコンシステム(現・[[コーエー]])の「[[ストロベリーポルノシリーズ|ナイトライフ]]」が日本最初のアダルトゲームとされているが、ゲーム性はなく、実用ソフトとも言えるものであった。その後、[[1982年]](昭和57年)、[[九十九電機]]が野球拳ゲームを、また[[パソコンショップ高知]] (PSK) が「ロリータ野球拳」を発売するが、前者は[[漫画家]]の[[槙村ただし]]が作成したソフトで、後者はタッチが吾妻ひでお風であった。このように、アダルトゲームは草創期からアニメ調の絵柄が受け入れられてきた。これは、成人向け漫画の購買層と重なる。極初期には、劇画調のアダルトゲームもあったが、現在はほとんどすべてがアニメ調のゲームである。 その後、多数の[[アダルトゲーム]]が発売されるが、成人向け漫画の作家と、ゲームの原画家や彩色家、シナリオ作家などと多くの人材の交流が行われている。また、ヒットしたアダルトゲームの漫画化なども行われている。ただし、成人向け漫画は、毎回性的描写を入れつつ、雑誌に一話ずつ掲載するのが主な発表形式であり、アダルトゲームを漫画化した場合は性的描写不足になりがちなため、性的描写を無くして一般向け漫画にする場合の方が主流である。また、アダルトゲームの漫画作品化については、大半が何らかの別のメディアミックス企画やその構想に関連し、アニメ化など関連作品の展開を見据えた動向調査などの役割も持っている事が多く、この様な性格を持つ作品の大半では、性的要素が排除される。ただし、作画担当者には成人向け漫画を専門にしていた漫画家や同人作家が起用されることが幅広く行われており、その様な者にとっては一般向け漫画に進出する重要なステップの1つとして機能している。 [[アダルトアニメ]]との連携も大きい。アダルトアニメの原作として、成人向け漫画が選択されることもある。 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} === 注釈 === {{Reflist|group="注"}} === 出典 === {{Reflist}} == 参考文献 == * 戦後エロマンガ史 - ([[青林工藝舎]]/[[米澤嘉博]]) ISBN 978-4883792580 * 「わいせつコミック」裁判 - 松文館事件の全貌([[道出版]]/[[長岡義幸]]) ISBN 4-86086-011-X * 美少女マンガ創世記: ぼくたちの80年代([[徳間書店]]/[[おおこしたかのぶ]])ISBN 978-4198638696 == 関連項目 == * [[日本の成人向け漫画家の一覧]] * [[成人向け漫画雑誌の一覧]] * [[エロティック漫画]] * [[自慰]]/[[おかず]] * [[三流劇画誌]] * [[アダルトアニメ]] * [[アダルトゲーム]] * [[鬼畜系]] * [[エログロ]] * [[レディースコミック]] * [[ジュブナイルポルノ]] * [[わいせつ]] * [[有害図書]] * [[有害コミック騒動]] * [[青少年有害社会環境対策基本法案]] * [[バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会]] <!-- == 外部リンク == --> {{DEFAULTSORT:せいしんむけまんか}} [[Category:成人向け漫画|*]] [[Category:表現規制問題]] [[Category:エロティック漫画]] [[Category:漫画のジャンル (対象読者別)]] [[Category:サブカルチャー]]