声優のアイコ

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声優のアイコ

声優のアイコとは、都内で男性に睡眠薬入りの酒を飲ませる強盗である。本名は「神 いっき」(30歳)。生活保護受給者である。

昏睡強盗の容疑者「声優のアイコ」って何者?画像公開後も特定されず。「女装した男」説も[編集]

ヒョウ柄の帽子をかぶり、目鼻立ちのくっきりしたアヒル口の“美女”は、「声優のアイコ」と名乗った。

東京都目黒区で2013年12月、不動産業の男性(32)が睡眠薬を飲まされて高級腕時計などを奪われる昏睡強盗事件があり、警視庁は2014年4月、容疑者とみられる女の画像を公開した。公開後には約20件の類似被害の相談が寄せられており、少なくとも計3件はこの女による犯行とみられる。インターネット上で「女装した男」説が飛び交うなど、一躍話題となった「アイコ」の正体とは-。

「この間、名刺をもらったアイコです」

目黒区の不動産業の男性にこんな電話がかかってきたのは、年の瀬も迫った2013年12月14日。男性は約2カ月前、JR目黒駅(品川区)近くで、不動産物件が載った看板を見ていた女に「不動産を探しているなら力になれるかも」と声をかけ、名刺を渡していた。

「1LDKの部屋を探しているんですけど、どこか良い部屋はないですか」

女の相談に乗るうちに、男性の自宅マンションを見せることになった。待ち合わせ場所の路上に、女は白地に茶と黒の斑点があるヒョウ柄の帽子をかぶり、紺のダッフルコートを着て現れた。2人は午後8時20分ごろから男性宅で酒を飲み始めたが、男性は女に渡された飲みかけの酒を口にした途端、睡魔に襲われた。

男性が目を覚ましたのは、半日以上がたった翌15日午前10時過ぎ。「何が起きたんだ」。室内には物色された跡があり、左腕にはめていた腕時計など3点(計45万円相当)と財布に入っていた現金約5万7000円がなくなっていた。当然、女の姿もなかった。

男性から被害相談を受けた警視庁目黒署は、2人が男性宅に向かう直前に立ち寄ったコンビニ店の防犯カメラに女が映っているのを確認し、4月3日に画像を公開した。左足を上げてポーズを取り、髪をしきりにいじる。男性と楽しそうに会話を交わし、見つめ合う姿は恋人同士そのものだ。

画像公開から約3週間で、目黒署には類似の昏睡強盗の被害約20件を含め約150件の情報が寄せられた。類似被害のうち2件は女が「アイコ」と名乗り、容姿や手口が似ていることから同一犯とみられる。

世田谷区の30代の男性会社員は2013年12月24日夜、クリスマスイブを祝うカップルであふれるJR渋谷駅近くで、アイコと出会った。忘年会帰りで、小腹を満たすために入ったそば店で、声をかけられたという。

日付も変わった翌25日午前2時ごろ、男性の自宅マンションに移り、クリスマスパーティーを始めた。「一気飲みしようよ」。女に渡された酒を飲み干した直後、男性は意識を失った。同9時40分過ぎに目覚めると、女の姿は見当たらず、室内にあった現金計約30万円が消えていた。

2013年10月にも、40代の男性会社員がJR恵比寿駅(渋谷区)で、「声優のアイコ」を名乗る女に声をかけ、ホテルで飲酒した後に意識を失い、現金数万円や腕時計を奪われる被害に遭っている。

警視庁などが3人の被害男性の尿検査をしたところ、いずれも睡眠薬が検出された。女がすきをみて酒に睡眠薬を入れたとみられ、捜査幹部は「睡眠薬とアルコールを同時に摂取すると、生命に関わる危険もある。極めて悪質な犯行だ」と憤りを隠さない。

目黒署が公開したアイコの特徴は26~30歳ぐらいで、身長約155センチ。目鼻立ちがくっきりとし、口角が上がったアヒル口だという。

鮮明な画像が残されているのに、容疑者逮捕になかなか結びつかないことから、ネット上では「犯人は女装していて、普段は男の姿だから捜査の網の目をくぐり抜けているのではないか」という「アイコ=男」説が加熱している。

男性が女装する「男の娘(おとこのこ)」ブームでもあり、「かわいいけど、何回見てもカツラっぽい」「髪がウイッグだからこそ、気になっていじっているんだろ」「声優を名乗るのは女の声まねをしているのをごまかすため」という声も飛び交う。

警視庁犯罪抑止対策本部の公式ツイッターでは「容疑者は男性ではないかというご意見も頂いております」と異例の記載も。ただ、捜査幹部は「女であることには確証がある。男やニューハーフという情報があれば公開している」と、「男」説を否定する。

昏睡強盗は犯人が若い女性で、被害者が男性というケースが多いとされる。路上強盗などに比べ、非力な女性でも実行でき、相手にけがを負わせるリスクも少ないからだ。さらに、被害者が目覚めてから状況を把握し、通報するまでに時間がかかり、逃走時間を確保しやい点も挙げられる。

臨床心理士の長谷川博一氏は「若く、かわいらしい女性だから犯罪をするはずがないという先入観を逆手に取った犯罪。男性が女性に好意を抱いた場合は、下心から警戒心が極度に緩んで慎重さが欠如してしまう」と指摘する。

アイコがわざと目立つ帽子をかぶり、普段の印象と変えている可能性があるほか、目黒区の男性と出会ってから犯行まで2カ月の間を置くなど手口の巧妙さがうかがえるという。

長谷川氏は、防犯カメラの画像にある髪をいじるしぐさは「『大丈夫かな』という動揺の表れ」とした上で、「犯行に慣れていないか、男性の心理を教える共犯者の指示通り、女が懸命に演じている可能性もある」という。

同様の被害に遭わないためにはどうすればいいのか。捜査幹部は「知らない相手を信じ込んで無防備にならなければこうした犯罪に巻き込まれることはない。それ以上の防犯の手立てはないと覚えていてほしい」と力を込めた。

「声優のアイコ」は無職で生活保護受給。現場の微物とDNA型一致[編集]

東京都内で相次いでいた「声優のアイコ」を名乗る女の昏睡強盗事件で、一連の犯行に関与したとみられる神いっきが警視庁捜査1課に逮捕された。

職業は「声優」ではなく「無職」。警視庁の画像公開から約3カ月が過ぎ、生活保護費を受け取りに来たところを捜査員に発見されており、経済的に困窮していた様子がうかがえる。

警視庁が4月に公開した画像には、「アイコ」を名乗る女が2013年12月14日に目黒区内のコンビニ店で買い物をする様子が写っていた。ヒョウ柄のベレー帽に紺色のダッフルコート、ピンクとベージュのミニスカートを身に着け、茶色のブーツを履いていた。髪を何度もいじる癖もあった。

女はこの後、近くのマンションで不動産業の30代男性に睡眠薬入りの酒を飲ませて眠らせた上、腕時計など3点(時価計45万円相当)と現金5万7000円を盗んだ。

画像公開後、警視庁には類似の被害が相次いで寄せられ、被害届が出されただけでも十数件に上った。警視庁は変装を見破るなどの訓練を受けた「見当たり捜査員」を投入し、杉並区内に住んでいる神容疑者の存在を割り出した。すでに行方をくらましていたが、7日午後、同区内の福祉事務所に生活保護費を受け取りに来たところで身柄を確保した。

神容疑者宅の家宅捜索ではヒョウ柄のベレー帽や茶色のブーツ、睡眠薬などの「アイコ」とつながるものは見つからなかったが、26~30歳という年齢や約155センチの身長、口角が上がる「アヒル口」という特徴は神容疑者と合致しているという。

十数件のうち、逮捕容疑を含めた数件は現場に残された微物と神容疑者のDNA型が一致している。ただ、神容疑者は否認しており、なぜ声優を名乗っていたのかは分かっていない。捜査関係者は「まだ謎は多い。真相解明はこれからだ」としている。